海外のフェスが一息ついた当時、ここ日本において大規模なロック・フェスティバルが開催されました。「ワールド・ロック・フェスティバル」です。正式には「ワールド・ロック・フェスティバル・イーストランド」、通称「ワールド・ロック」。大規模なロック・フェスとしては、前年(74年)に福島県郡山市で開催された「ワン・ステップ・フェスティバル」がありますが、今回は全国を廻るかたちで行われ、札幌・真駒内競技場(8/3)、名古屋・愛知県体育館(8/5)、京都・丸山公園野外音楽堂(8/6)東京・後楽園球場(8/7)、仙台・菅生トレール・ランド(8/9)、となっていました。
忘れちゃいけないのが、このフェスティバルの発起人が”内田裕也”であったことです。
特にメインになったのが、後楽園球場で、この日の出演は日本側からイエロー、カルメン・マキ & OZ、クリエイション、四人囃子の4バンド。海外からはジェフ・ベック、ニューヨーク・ドールズ。そして日米混成の "フェリックス・パッパラルディー with ジョー"でした。
当時はまだグランドに観客は入ることが出来なく、スタンドから見るしかありませんでした。客の入りは超満員とまではいかなかったようですが、ほぼ9割型うまっていたそうです。ジェフ・ベックは体調不良であったらしく、イエローの次の2番手で登場。

後日談になりますが、当時Charさんも観客の一人としてジェフ・ベックを楽しみにしていたそうですが、まさか2番手で登場するとは思っていなかったらしく、遅れて会場に登場すると後の祭・・だったらしいです。
ジェフ・ベックはちょうど「Blow by Blow」を発表したばかり、もちろんライブの構成もそのアルバムからの楽曲が中心になりました。ジェフ・ベック以外のメンバーは、旧友マックス・ミドルトン(Kb)の他、ウィルバー・バスコム(B)、バーナード・パーディー(Dr)。演奏時間は約45分だったそうです。
トリに登場したフェリックス・パッパラルディとは、この日の為に結成された日米混成スーパー・グループ。メンバーはフェリックス・パッパルディージョー山中、竹田和夫(クリエイション)、森園勝敏(四人囃子)、樋口晶之(クリエイション)、近田春夫(ハルヲフォン)、ライバチェック(フェリックスが連れて来たアメリカ人ドラマー)の7人でした。このバンドが、フラワー・トラベリン・バンドやマウンテンの曲を中心に、このフェスティバルのために作られた
「World Rock Festival Band」などを披露しました。
東京・後楽園以外の出演アーティストは、ファー・イースト・ファミリー・バンド、コスモス・ファクトリー、ウエスト・ロード・ブルース・バンド、キャバレーなどすべてカヴァーしきれてませんが、そんな面々だったそうです。



イエロー
ジェフ・ベック
カルメン・マキ & OZ
クリエイション
四人囃子
ニューヨーク・ドールズ
フェリックス・パッパラルディー with ジョー
※上記は1975.8.7-東京・後楽園球場での出演順。


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